欲求の相性

長期的に見れば欲求の相性が良くない夫婦でも、知り合ったばかりのころには、お互いに引きつけられていたのは事実です。昔から「反対のものは引き合う」と言いますが、それらの欲求のぶつかり合いは、「のほせ愛」にとっては良く、性欲を満たすためには最高でしょうからね。しかし結婚にとっては悲劇である場合が多いのです。あなたが選ぶことができるのは、自分の行動だけであり、あなたの行動はすべて欲求を満たすためにあなた自身が選んだものなのです。人から無理やり何かをさせられるということはなく、自らの行為はすべて、最終的には自分がやると決めたこと。「相手が変わることが正しい」という考えを、「自分がどうすることが最善か」という考えに置き換えることが重要です。そして、ふたりの欲求のバランスを比べてみましょう。相手の欲求を満たすためにあなたができることはいったいどのようなことでしょうか。このように考える事は今でこそ難しいと思ってしまうわけですが、よく思い起こしてみると、出会ってすぐの付き合いたてホヤホヤの頃などは常に、意識的にも無意識的にも相手の欲求を満たしてあげていたと思うんですよね。この出会いは運命だと感じた人も多いと思います。その直感はやはり大切にすべきでしょうし、一度でも運命の出会いと感じた相手との関係性を大切にすべきでしょう。
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欲求のバランス

相手を変えたいと思うことは、自ら選んだ行動であり、欲求ではありません。たしかに世界中の人が、他の人との関係がうまくいかなくなると、「相手を変えたい」と思ってしまいます。この思いは、力の欲求からきているものではありますが、「学習したものである」とも言えます。ですから、結婚生活において、あなたは「相手を変えたい」と思うことを受け入れる必要はないのです。配偶者との関係をより良いものにすることを少しずつでも学んできていると思いますから、このことにはすでに気づいているでしょう。欲求のバランスは、結婚の相性と大いに関係しています。たとえば、ふたりとも愛・所属の欲求が強く、力の欲求が弱い夫婦は、ともにいることによってより幸せを感じる傾向があります。 Continue reading

結婚の束縛

結婚の束縛は、男性よりも女性のほうが強い傾向にあるようです。それは伝統的に、女性は子育てに、男性以上に関わっているからでしょう。結婚相手や子どもたちから逃げ出すのは、女性よりも男性のほうが多いことからもこのことは言えるでしょう。楽しみの欲求は、遊ぶことや趣味に興じたり、好奇心や関心を満たそうとする欲求であり、そこには何か役立つものを学びたいという欲求も含まれます。遊びや学習は、家族全員がそれぞれの立場から、取り組むことができるので、家族の粋を強めることにつながることがあります。しかし逆に、楽しみは配偶者や家族を置き去りにしてまでも成し遂げられることもあります。また、楽しみは争いを生むことにもなりがちです。 Continue reading

違うやり方で欲求を満たす方法を学ぶ

生存の欲求は例外として、人は欲求を完全に満たそうとするので、そこから問題が生まれます。特に、力の欲求がそうですね。人間関係を壊さずに力の欲求を満たすためには、相手から何かを奪い取ることをせずに、違うやり方で欲求を満たす方法を学ぶ必要があります。何年もの間、自分なりのやり方で結婚生活を押し通してきた人たちの多くは、自分たちが抱えている問題は、そう簡単に解決できるものではないと思っています。もしあなたがそのような考えをもっているならば、少なくとも夫婦のどちらか一方が、ある学びを得ない限り、ふたりが幸せな関係を再び手に入れることは難しいでしょう。自由の欲求は、自分の考えや感情のままに自由に物事を選び、決断し、行動したいと思う欲求であり、これは他の晴乳動物にとっては、人間よりも容易に満たすことができるものです。 Continue reading

人を愛したい

愛・所属の欲求とは、人を愛したい、また人からも愛されたいと思う欲求です。すべての生き物は、一般的に生殖と子孫保護を目的に生きていますが、人聞にとって、人とのかかわりは生涯続くものであり、私たちは家族愛や友情を築くことを学んでいきます。もし、人聞が他の欲求(特に力、そして自由、楽しみ)をもっていなければ、私たちはより良い人間関係を築くことができるでしょう。多くの人たちはおそらくお互いを愛してはいるのですが、その愛は、他の欲求によって害されてしまい、うまく相手に伝わっていないのですよね。力の欲求は、人から認められたい、競争に勝ちたい、思い通りにやってみたい、人を従わせたい、自分を正当化したいと思う欲求であり、これは人間独特の欲求です。 Continue reading

次々と欲求を満たす

私たちは、次々と欲求を満たす方法を学んでいきます。それらが成功すれば、たいてい私たちは幸せでいられます。生存の欲求は、生命を維持するための身体的な欲求であり、基本的には食べ物や住む場所、身の安全など、私たちの社会ではほとんどの人が容易に手に入れることができるものです。ですから危険が迫る異常事態でもない限り、毎日の生活であまり心配する必要がない欲求だともいえます。しかし、生存には別の重要な要素があります。それが性的欲求です。この欲求が結婚に至らせることも少なくありません。それは、私たち人間にとって、自分の種を保存し、繁栄しようとすることは、遺伝的に動機づけられているからです。つまり、生殖行動に従事することは、その遺伝的な欲求を満たすための行為なのです。 Continue reading

より良い人間関係を築くため

最近は特に結婚してもすぐに倦怠期が訪れて不仲になってしまうという話を聞きます。あれほど最高の伴侶であると確信して結婚したのに。どうしたらより良い関係になれるのか。出会った頃のような瑞々しい関係性に戻ることができるのか。結婚相手とだけでなく、大切だと思うすべての人間関係に、次のようなことを適用することを強くお勧めします。より良い人間関係を築くための重要な概念です。それは「5つの基本的欲求」についてです。5つの基本的欲求とは、①生存の欲求、②愛・所属の欲求、③力の欲求、④自由の欲求、そして、⑤楽しみの欲求です。私たちは誕生してから死ぬまで、さまざまな行動をし続けますが、その行動はすべて、意識的であろうが無意識的であろうが、この5つの欲求を満たすためのものと考えられています。 Continue reading

変動の大きさ

前回の続きでもう少しだけ知識というものに関する考察を深めていたいと思います。知識にとって希求する対象(収束値)である真理がコンテクストに依存して変動するわけですから、当然、知識も変動し続け、その変動の大きさは、真理のそれよりもはるかに大きくなります。それは、知識が真理よりも強くコンテクストに依存するからで、極端な変動によっては、知識はコンテクストから断絶されて、知識として存続し得なくなります。この点は、「知識の陳腐化」などという表現を通じて具体的に認識されていますよね。戦争や革命などで社会的状況が大きく変化した場合や、科学技術の分野で新たなイノベーションが起こった場合など、社会的規模でコンテクストに大きな変化が生じることがありますが、その場合には、それまで有効であった知識は意味をなさなくなるということがあります。 Continue reading

対話的思考

お客さんの特徴に詳しい人、専門の教育を受けてきた人など、それぞれの得意分野があるのと同じように知識とは偏在しているものですね。これをすべて共有することは不可能なのです。したがって、それぞれの知識をいかしていけばいいのですが、往々にして自らの経験や知識に基づいて、強く主張をすると対立が生じてしまいます。いかにして対立を克服すればよいのでしょうか。難しい問題ですよね。最も簡単な方法は互いに「妥協」することです。それは「消極的な合意形成」という表現がぴったりかもしれません。しかしながら、対立が表面的に解決されただけでは、新たな知識を生み出すことはできません。根本的な対立の解決は、妥協を超えた新たな知識の創造によってもたらされるのです。 Continue reading